サテライトプレイスは、「CX（Customer Experience）」の向上を目指す新たな戦略です。従来の支店よりもコンパクトな拠点を置き、よりお客さまの近くで、より質の高いサービスを提供することを目指しています。私が務めているのは、首都圏にあるサテライトプレイスのマネージャー。自らも営業活動を行いながら、拠点のマネジメント、メンバーの教育など、さまざまなミッションにチャレンジしています。

　支店に勤務していたころは、自らが成果を出し、お客さまに喜んでいただくことが最大の喜びでした。ですが、拠点のマネージャーとなった今、仕事との向き合い方が大きく変わったことを自覚しています。自分が何かを成し遂げるよりも、メンバーが成果を上げた時が何より嬉しい。メンバーがお客さまに愛されていることを心から誇りに思える……。以前とは違う視野を持ち、チームや会社全体のことを第一に考えるようになったことは、ビジネスパーソンとして大きな変化であったと思っています。

　この戦略に込められたもう一つの目的。それは、岡三証券で働く若手に裁量とチャンスを与え、確かなやりがいを感じられる場をつくることです。私自身がそのチャンスをもらえたことを心から嬉しく思いますし、その期待に応えてみせるという想いが日に日に強くなっています。岡三証券の新たな戦略を担う者として、お客さまを第一に考えた魅力的なチームをつくりたいと考えているところです。

　まもなくキャリア10年目を迎える私ですが、新人時代から都内の同じエリアで活動を続けています。この街の人たちは人情に厚く、親身に接してくださるお客さまばかり。だからこそ、私も自身の利益やエゴで動くのではなく、お客さまを第一に考えた行動を貫いてきました。

　その姿勢が顕著に表れたのが、建設会社を営む、とある資産家のお客さまへのアプローチでした。金融商品のセールスに留まらず、お孫さんの進学に関するご相談にもお応えする。他社と取引を行う金融商品についても、アドバイスをする。お客さまの人生に寄り添うことを意識した結果、当初よりはるかに大きなお取引をいただくまでになり、メインの証券会社として資産運用を任せていただけることになりました。

　目下の目標は、このサテライトプレイスという戦略を成功させることです。しかし、その成功とは、利益を上げれば達成という安直なものではないと考えています。私を育んでくれたこの街で、誰もが垣根なくこの場所を訪れ、愛していただける。私はこの拠点をそんな場所にしたいと考えています。そのためには、結果はもちろん、「お客さま大事」のプロセスを積み重ねていくことが必要不可欠。そして、それを実現していくのは、紛れもなく人です。私たちがこの仕事に強くやりがいを感じ、自らを成長させることができなければ、お客さまの満足も実現することはできません。「お客さま大事」は「社員大事」から。若く、意欲に満ちたメンバーたちと共に、真の成功を勝ち取りたいです。